犬がクンクンとニオイをかぐ行動は”クン活”と呼ばれています。犬の本能的な行動で、子犬でもシニア犬でも見られますが、とくに猟犬がルーツの犬種だと、クン活の頻度や程度が高まる傾向があるのだとか。
今回は、そんな犬のクン活にまつわる疑問を6つ取り上げ、愛玩動物看護師の福山貴昭先生に伺いました。
犬のクン活にはどんなメリットがあるの?

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いぬのきもち投稿写真ギャラリー
ニオイをかいで情報収集するクン活は、本能を満たすことに直結し、ストレス発散に効果的。クン活で安全が確認できれば、不安や緊張もやわらぎます。
さらに、ニオイから情報を得る際は、脳の各部位をフル活用するので、頭のよい刺激になって認知症の予防にも効果的とされています。
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犬にもニオイの好みはあるの?

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いぬのきもち投稿写真ギャラリー
肉、魚、乳製品といったたんぱく質からなるもののニオイや、果物などの甘いニオイを好む犬は多いでしょう。また、脂っぽいニオイも好きで、人の首筋をよくなめる場合は、その人の皮脂のニオイにひかれているのかもしれません。
一方で、酢や柑橘系のニオイ、化学製品や煙、焦げたニオイなどは苦手な犬が多いです。
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なぜ犬同士でお尻のニオイをかぎ合うの?

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犬はほかの犬の排せつ物のニオイから、ある程度その犬のことがわかります。お尻や陰部をかげば肛門腺などから発せられるニオイをダイレクトにかげるので、より早く正確に相手の情報を収集できます。お尻をかぎたがるのは、そのためでしょう。
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鼻がいいはずなのに、なぜものすごく近づいてかぐの?

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犬は条件がよければ数キロメートル離れた場所のニオイもわかるといいます。それなのに鼻をくっつけてかぐのは、そのニオイに興味がありすぎるからでしょう。しっかりとかぎたいと思うあまり、どんどん鼻を近づけて、ときにはそれをなめながらかぐこともあります。
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鼻がいいはずなのに、目の前のおやつに気づかないのはなぜ?

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クン活するとき、犬は「このニオイをかぎたい」と意識しています。そのため、目の前におやつがあると知らなければ、「そこのニオイをかがないと」とは考えないので、ニオイを感じていないのかもしれません。また、犬は近すぎるものがよく見えないので、視覚面でも気づいていない可能性があるでしょう。
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雨上がりのクン活がいつもより長めになるのはなぜ?

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雨でニオイの成分が薄まってしまい、情報の分析に時間がかかっているのかもしれません。もしくは、ふだんはかげないようなもののニオイが、雨水によって溶け出して確認できるようになり、夢中になっている可能性もあるでしょう。
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クン活にまつわる知識を取り入れ、愛犬の本能を満たしてあげられるとよいですね。
お話を伺った先生/福山貴昭先生(ヤマザキ動物看護大学准教授 博士(学術) ドッググルーミングスペシャリスト SF SPCAヒアリングドッグトレーナー)
参考/「いぬのきもち」2025年6月号『「ニオイかぎ」で本能を満たしてもっとイキイキ! 愛犬よろこぶクン活ガイド』
文/長谷部サチ
※犬の嗅覚に関する体の構造については諸説あります。この特集では福山先生の見解をもとに、編集室で構成し紹介しています。
※写真はスマホアプリ「いぬ・ねこのきもち」で投稿されたものです。
※記事と写真に関連性がない場合もあります。
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