愛犬と子犬のころから一緒に暮らしてきて、見た目以外の変化を感じている飼い主さんもいるのではないでしょうか。
【調査】愛犬は子犬のころと比べて「性格が変わった」と感じる?

引用元:
成犬、シニア犬の性格の変化に関するアンケート(いぬのきもちWEB MAGAZINE)
いぬのきもちWEB MAGAZINEは、 成犬とシニア犬の飼い主さん155名に「愛犬は子犬のころと比べて『性格が変わった』と感じるか」というアンケート調査を実施。
すると、今回の調査では飼い主さんの約半数が「性格が変わったと感じる」と回答する結果になりました。
【体験談】子犬のころはどのような性格で、成長したらどのような性格になった?

引用元:
いぬのきもち投稿写真ギャラリー
では、愛犬は子犬のころはどのような性格で、成長したらどのような性格になったのでしょうか。飼い主さんたちに話を聞くと、次のようなエピソードが寄せられています。
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【獣医師解説】成長とともに犬の性格が変わることがある?

引用元:
いぬのきもち投稿写真ギャラリー
アンケート調査の結果、子犬のころと比べて成犬期、シニア期で愛犬の性格が変わったと感じる飼い主さんがいました。実際に、成長とともに犬の性格が変わることはあるのでしょうか?
いぬのきもち獣医師相談室の山口みき先生に聞きました。
1才前後で性格に変化が見られるワケ
成長とともに愛犬の性格が変わったと感じるのは、おもに1才前後とシニア期でしょう。
子犬から成犬にかけての変化については、社会化期の過ごし方が関わっています。社会化期とは、生後3~4カ月までを指す期間のことです。
その間に、家族に加えて他人やほかの動物との好意的な関わりを持つ経験や、体を触られる、いろいろな音を聞くなどのさまざまな経験をしていると、その後も家族以外の人に対しても好意的な感情を抱きやすく、音などの刺激に対しても怖がりにくいでしょう。
一方で、その間の社会化が適切にできなかった場合、生後4カ月を過ぎたころから家族以外の人へ苦手意識を持ったり、生活における刺激に対して過剰に反応する傾向を持ちます。
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シニア期で性格に変化が見られるワケ
犬はシニア期に入ると身体機能が低下し、今まで自力でできていたことができなくなります。また、関節痛やその他の慢性疾患からの苦痛により、犬が日常的に抱える不安やストレスが増える傾向があります。
また、認知機能の低下により感情のコントロールが難しくなったり、不安を抱えやすくなります。性格の変化は、これらの変化が関わっていると考えられます。
愛犬の性格の変化を、飼い主さんはどのように受け止めてあげるとよい?
社会化期を過ぎてからの愛犬の苦手意識については、怖がることなく慣れていけるように飼い主さんがサポートしてあげてください。
シニア期においては、関わり方、室内環境、散歩の仕方を見直してみましょう。具体例として、声掛けをしてから触れる、段差をなくす、マットを敷いて床を滑りにくくする、お皿を高くして食べやすくする、介護用ハーネスを利用して負担を軽くする、落ち着いて散歩できる時間帯や場所にする、などがあります。
それに加えて、定期健診を受けて異常を早期に発見すること、治療によって負担をできるだけ軽減することが大切です。
とくに、シニア期は前述したとおりで、加齢による体の変化が影響します。たとえば、慢性関節炎による痛み、白内障や緑内障に伴う視覚障害による不安など、慢性疾患は日々の不安やストレスの原因となり、性格に影響を及ぼしやすいといえるでしょう。日常的にさまざまなものに対して怖がる不安傾向の高い犬は、影響が出やすいです。
できるだけ早期に獣医師に相談し、愛犬が生活しやすい対応を実施してください。
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(監修:いぬのきもち獣医師相談室 獣医師・山口みき先生)
いぬのきもちWEB MAGAZINE『成犬、シニア犬の性格の変化に関するアンケート』
※アンケートは飼い主さんがご自身の体験を回答したものです。
※写真はスマホアプリ「いぬ・ねこのきもち」で投稿されたものです。
※記事と写真に関連性がない場合もあります。
※記事の内容は2025年7月時点の情報です。
取材・文/雨宮カイ
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