年を重ねていくほど、犬の体は変化していきます。それに伴い、若いころには見せていた様々なしぐさや行動も控えめになっていったり、ときには大きく変化します。今回は「いぬのきもち」読者の方から届いたシニア犬のしぐさや行動をベースに、よくあるシーンで考えられるシニア犬のきもちについて獣医師の佐々木彩子先生に伺いました。
苦手だったものに無反応
「自宅への来訪者や遠くで吠えるほかの犬など、以前なら吠えていたシーンでも吠えなくなりました。心の中ではストレスを感じている?」(A.Sさん/ミニチュア・ダックスフンド/メス・16才)
続きを読む
視力や聴力が衰え、気づいていないだけの可能性も
まず考えられるのが耳が遠くなったことで、例えばインターホンの音やほかの犬の鳴き声など、単純に気づいていないパターンです。また、体の衰えによってそれまでのように反応することがおっくうになっている可能性も考えられます。
こう接しよう
愛犬が不安がったり怖がったりしていないのなら、飼い主さんも平常心でいれば大丈夫。もし愛犬が恐怖や不安を感じているようなら「大丈夫だよ」とやさしく声かけをしましょう。
続きを読む
散歩中に突然座り込む
「7才の終わりまでは『散歩に行くよ』と言うと喜んで散歩へ行っていました。それが行きたがらないことが増え、行っても抱っこをせがんだり突然座り込んでしまうように」(E.Dさん/ビション・フリーゼ/オス・8才)
続きを読む
体の衰えとともに面倒だと思うことが増えていく
体が衰えてくると、散歩をはじめ体を動かして何かをすることを犬が面倒に感じたり、気が進まないと感じたりすることが増えていきます。「飼い主さんが呼んでも無視する」といった行動も、同じ理由が考えられます。
こう接しよう
家の中とは異なるニオイがあふれる外は、シニア犬にとっていい刺激になります。歩くことは困難でも、スリングやカートなど散歩は継続を。好きなおやつでモチベーションを高めてあげるのも◎です。
続きを読む
執拗に吠えるときがある
「12才になったころから耳が遠くなりそれとともに朝夕の食事の催促で吠えるようになりました。食べたあとは静かになり、吠えることは一切ないのですが…」(T.Sさん/シェットランド・シープドッグ/メス・14才)
続きを読む
以前は待てたことが待てなくなっていく
認知が衰えてくると、動物病院の待ち時間や散歩中の飼い主さん同士の立ち話など、犬は待つことへの我慢がきかなくなっていきます。運動や遊びなどの楽しみが減るなかで食べ物への執着が高まるコは多く、まさに食事前に吠えが出やすいシーンです。
こう接しよう
老化の度合いにもよりますが、この段階での「要求吠え」をやめさせるのはなかなか難しいです。犬の食事中に次の食事の準備をすませて吠える前に出すなど、先回りの対応で回避するのが一案です。
続きを読む
愛犬の変化に「こんなときどう思っているのかな?」と気になることがあるかもしれません。
加齢とともに衰える愛犬の変化は、飼い主さんにとってさみしい面もありますが、状況を受け入れることで愛犬の気持ちがグッとわかるようになります。明るく笑顔で、愛犬との日々を一層大切に過ごしましょう。
お話を伺った先生/佐々木彩子先生(「キュティア老犬クリニック」獣医師 獣医中医師1級・獣医推拿整体師)
参考/「いぬのきもち」2026年3月号『知りたい!しぐさと行動に隠されたシニア犬のきもち』
文/いぬのきもちWeb編集室
※写真はスマホアプリ「いぬ・ねこのきもち」で投稿されたものです。
※記事と写真に関連性がない場合もあります。
記事一覧に戻る