春は、気温だけでなくさまざまなことがダイナミックに変化する季節です。その変化がときとして愛犬の病気を招いたり、トラブルの原因になったりすることも。どんな変化が愛犬に影響するのか、予防と対策について獣医師の野矢雅彦先生に伺いました。
気温・湿度・気圧の変化により影響が

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春は寒暖差が激しい季節。変化する気候に合わせて体調を整えようと自律神経が過剰に活動し、バランスが崩れて体調不良に。イライラする、落ちこむなど、愛犬の精神面に影響することもあります。
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自律神経の乱れから「胃腸炎」が発症しがち
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とくに寒の戻りで急に冷えこんだりすると、体やおなかが冷えて自律神経の機能が乱れがち。すると自律神経によって制御されている胃腸の働きにも影響して胃腸炎を起こします。食欲不振や嘔吐、下痢といった症状にあらわれることが多いです。
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急激な気温の変化が血圧に作用し「心臓の負担」が増加
僧帽弁閉鎖不全症を患っている犬の場合、春の急な寒の戻りは心臓に悪影響。寒さで一気に血管が収縮して血圧が上がり、心臓に負担がかかるからです。春なのに咳せきをする、寝てばかりいて動きたがらないなどというときは、病気が悪化しているかもしれません。
胃腸炎・心臓の負担への対策:寒い時は春でも防寒着や暖房で調整
朝晩冷えこむようなときや急に寒さがぶり返したような日は、洋服を着せる、暖房を使うなどして対策を。体温調節が苦手な子犬やシニア犬、心臓を患っている犬は、散歩に出る前、玄関など外気温に近い場所で少し体を慣れさせてから出かけると◎。
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気圧変化が大きくなると「てんかん」の発作のリスクが高まることが

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脳内の電気信号の乱れで起きるてんかん。病気が原因のものと原因がはっきりしないものがありますが、後者の場合、気圧の急激な変化が脳に影響し、てんかん発作が誘発される可能性が。「春の嵐」と呼ばれる暴風雨が起きるこの季節は、気圧の乱高下が予想されるため注意が必要です。
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対策:天候が不安定な予報なら室内で静かに過ごす
低気圧が急激に発達しそうなときは、無理に散歩へ連れ出したりせず、室内で静かに過ごすといいでしょう。天気予報だけでなく、気圧変化を予報するアプリなどをチェックすると、天候の変化を予想しやすくなります。
気温上昇で血行が良くなり、紫外線量も増加して「皮膚炎」が悪化

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春になって急に気温が高まると、血行がよくなりかゆみが出やすくなって皮膚炎が悪化しがち。皮膚が脂っぽくべたつく油性脂漏症を患っていると、気温の上昇で皮膚の脂が全身に溶け出すような状態になり、かゆみが増す場合も。また毛を短くカットしている犬は、紫外線で肌が刺激されて皮膚病の悪化に。
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対策:直射日光に当たり続けないようにする
皮膚が温められたり紫外線が直接当たり続けるとかゆみが出やすいので、直射日光に当たりすぎない工夫を。室内ならレースのカーテンを閉める、散歩ならUVカット効果のある服を着せるなどして。春にかゆみが出やすい場合は、獣医師と相談してかゆみ止めを処方してもらってもいいでしょう。
気温・湿度の上昇で「食べ物が傷みやすい」状態に
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近年の春は、突然夏のような気候になることもしばしば。高温多湿な環境はカビや細菌が繁殖しやすく、開封ずみのウエットフードや半生タイプのおやつは傷みがち。ドライフードも、食べないからとボウルに入れたまま片づけずに放置していると不衛生です。
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対策:ウエットフードや半生のおやつは 開封したら冷蔵庫へ
水分の多いフードやおやつは、開封したら冷蔵庫で保管して早めに食べきって。また出したゴハンは、20分たっても食べないなら、しつけの観点や衛生面からも片づけます。フードボウルは毎食ごとに洗って乾かし、水飲みボウルもこまめに洗って。
愛犬との生活に役立ててくださいね。
お話を伺った先生/野矢雅彦先生(「ノヤ動物病院」院長)
参考/「いぬのきもち」2026年4月号『春の変化って犬にヤバい!んです』
文/いぬのきもちWeb編集室
※写真はスマホアプリ「いぬ・ねこのきもち」で投稿されたものです。
※記事と写真に関連性がない場合もあります。
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